七夕の「ろうそく出せ」に来る時間が早すぎる!

この夏一番のうだるような暑さで動けずにいた正午頃、玄関のチャイムが鳴った。出ると、男の子の声で「ろうそく出せで来ましたっ! せ~の! ろ~そく出~せ出~せ~よ~♪」と始まった。

 

いやいやいや、まだ12時半だよっ!一瞬耳を疑ったわ。「まだ準備してないから、夕方になったらまた来てね。」と言うと、「あ、はいっ。(仲間に)夕方だって。。。」と引き揚げて行った。本当はお菓子は準備してあったけど、この暑さで裸同然の恰好でいたから玄関に出られなかったのだ💦 

 

「暗くなってから”ろうそく出せ”に回らないように」と学校で指導されているらしく、来るのが年々早まっていると感じてはいたが、いくらなんでも早すぎるでしょ。外ではお菓子を入れるビニール袋を自転車のハンドルに提げて疾走する子供達の姿が。。。もう単なるお菓子集めゲームだな。

 

まあ、私が子供の頃だって単なるろうそく集めイベントだったけど、もうちょっと風情があったものだ。近所の子達が公園に集合するのは7時半頃だっただろうか。かなり暗くなっていた。みんな浴衣を着て(今も女の子の中には浴衣の子もいる)ちゃんと子供用の提灯を提げ、近所の家を回ってろうそくをもらった。途中でろうそくがなくなって灯が消えると、もらったろうそくに付け替えながら歩いた。ろうそくをもらったからどうということはないんだけど、暗闇をぞろぞろと提灯の灯りで歩くのが楽しかった。

 

小学校4、5年生は道外で過ごしたので、「ろうそく出せ」に参加した記憶があるのは小学校3年生までだ。子供の行事なので6年生となると微妙な年齢で、私は参加しなかったような気がする。私より4学年下の妹の時代、もらった物はろうそくとお菓子が半々だったそうだ。ということは、少なくともこの近辺では1970年代の前半、急速にろうそくからお菓子に変わったようだ。

 

ところで、夕方になってもお昼の男の子達は来なかった。それどころか誰ひとり来なかったのだ。去年までは4,50人来てたので拍子抜けしたが、もしかしたら学校で「知らない人の家には行かないように」とか「昼間に回ること」とか、指導が厳しくなったのかもしれない。このご時世だし無理もない。用意したお菓子が子供用の駄菓子じゃなくて、普段食べている小分けのお菓子でよかったよ。無駄になるところだった。

 

そういえば、去年のハロウィーンに玄関のチャイムを鳴らし「ハロウィーンです。」と仮想した子供達が来た。初めてのことだ。母が出て「あら~、お菓子用意してないわ~。」と帰ってもらったそうだ。その話を聞いて「とうとう来たか。。。」と思った。ハロウィーンのお菓子集めは「ろうそく出せ」の秋バージョンみたいなもの。何の抵抗もなく、あっという間に広がりそうな予感がする。