きっかけは、イェンスのパパの謎の一曲

ほぼ40年振りに再開したピアノにはまってしまったようだ(一時的な気まぐれだろうとは思う)。きっかけはあるテレビ番組だった。

 

6月にNHK BS で放送された「サンナのすてきな北欧スタイル」を観た。フードスタイリストのサンナさん一家に密着してスウェーデンの生活を紹介する番組だ。その中で、サンナさんの夫のオスカルさんが家族とくつろぎながらピアノでジャズを弾く場面があった。それを見てふと「私もこの曲を弾いてみたいな」と思ったのが始まりだった。ジャズのセンスなど皆無の私に弾けるわけないんだけど、オスカルさんがプロのミュージシャンではないことから「ひょっとしたら私にも弾けるかも」と勘違いしたのだ。夫のピアノを聴いていたサンナさんが「ヤン・ヨハンソンね」と言った。

 

「ヤン・ヨハンソンっていう人の曲なのか。どうやら有名そうだな。じゃあ楽譜もあるかな」 調べてみると、スウェーデンでは有名なジャズピアニストらしい。ここで、ちょっとびっくりしたことが。”ヤン・ヨハンソン”で検索すると、イェンス・ヨハンソンの名前が結構出てくるので、なんの気無しに Wiki を開いてみた。すると。。。。ヤン・ヨハンソンはイェンスのお父さんなのか!知らなかった。イェンスについての私の認識は、最近のレインボー公演のメンバーで、ブラックモアズ・ナイトの昔のアルバムにちょこっと参加してたキーボードプレイヤーということだけなので、知らなくて当然だ。

 

で、問題の曲はヤン・ヨハンソンのサイトやYouTube、アマゾンなどで視聴できる曲をひと通り聴いても見つけられなかった。Yahoo!知恵袋でも曲名を知りたいと質問している人がいた。やっぱり見つけ出すのは難しいようだ。

 

結局、楽譜を手に入れるどころか曲名すらわからずじまいだったけど、ヤン・ヨハンソンの曲を探しながら YouTube 内に張り付いているうちに、それとは関係ないピアノのソロ曲をついでに聴くことが多くなった。そして気に入った曲の中から、今の私でも練習すればどうにか弾けるようになりそうな楽譜を探すようになっていった。

 

どんな世界も40年離れていると完全に浦島太郎だ。今は無料楽譜というものがたくさんあるんだね。クラシックは著作権が切れているものが多いので特に。楽譜って安くはないし、買ったはいいけど弾けなかった、ではもったいない。気軽に試せる無料楽譜のおかげでピアノの楽しさに目覚めてしまったかもしれない。 

 

習っていた頃はピアノが楽しいと思ったことは一度もなかった。それが50代も半ばにして毎日ピアノに向かう時間を楽しみにしている状況が、二カ月以上経った今でも不思議だ。ピアノとは何の関係もないテレビ番組を観たことからこんなことになるとは、何がきっかけになるかわからないものだ。まあ、人生そんなもんなんだろうな。