「継続は力なり」を実感 ~ 「主よあわれみ給え(マタイ受難曲より)」

ピアノを再開して以来、YouTube でピアノのソロ曲を聴いては簡単過ぎず難し過ぎない無料楽譜を探し、コンビニでプリント。厚紙に貼って不織布のテープで補強し作成した蛇腹状の楽譜を使って数曲を並行して毎日練習していた。一日一時間くらい。

 

一か月ほど経ったある日、こんな動画を見た。


Erbarme dich from St Matthew Passion, Transcription by Frederic Chiu

 

ピアノ用にアレンジされたものがあるのか!これ、絶対弾きたい!そんなに難しそうじゃないし。

 

バッハのマタイ受難曲の中でも有名なアリアだ(39番)。普段は洋楽のロック、ポップスしか聴かないが、長距離ドライブに限ってはクラシックも聴く。マタイ受難曲からは好きな曲を集めたのを。車の少ない田舎道に合うのだ(歌詞がわからなくてよかった)。

 

楽譜も買えるようになってるけど、15ドル。すっかり無料楽譜に慣れた身には高い。調べてみると、以前は全音のピアノピースで高橋悠治編曲のがあったらしい。現在は絶版で、中古の楽譜がアマゾンで2万円。2万って、あーた。。。

 

やっぱりFrederic Chiu氏の楽譜を買うしかないか。。。と迷いながら、高橋氏のホームページを見ると、この曲の楽譜を無料でダウンロードできるようになっているではありませんか!灯台下暗し。ありがたい~。

http://www.suigyu.com/yuji/keyboard.html

 

それから数週間は他の曲には目もくれず、惚れたこの曲一筋。Chiu版の方がシンプル。込み入った楽譜を読むのはまるでパズルを解くようで、面白くはあるけどかなり苦労した。楽譜どおりの指だと届かなかったり、私には弾きにくかったりする音は左右反対の指で弾くように印を付けたり、どっちの手でも届かない音には✖を付けたり。

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初めのうちは、複雑な箇所になると一小節読み取って指を動かせるようになるのに5分もかかったりして、このペースでは最後までたどり着くのに数カ月かかりそうだと思っていた。

 
それが、進むにつれパターンに慣れてきて比較的楽になり、2週間くらいでどうにか最後まで通して弾けるようになった。と言っても、この5ページの曲を弾くのに30分。ここまでテンポが遅いと、弾いてる本人以外には何の曲なのかわからないであろうレベル(笑)。

 

1時間練習しても2回しか弾けないので、難しい部分だけ抜き出して練習するようになる。そうすると突然、集中力がプツッと切れて何が何だか訳がわからなくなる瞬間がある。脳の処理能力の限界を超えるというか。大体1時間くらいでそんな状態になり練習終了。

 

でも歳を取っても進歩はするんだなあ。1曲弾くのに30分かかってたのが、それから2週間後には10分ちょっとで弾けるようになった。弾くのにかかる時間で言うのもどうかと思うけど、まあ一応の目安として。

 

後で高橋氏自身の演奏音源を見つけた。6分25秒。私の倍くらいの速度。私自身は、よく聴いていたマタイ受難曲がかなりスローテンポだったせいもあり、もう少しゆっくりの方がしっくりくる。 

www.youtube.com

 

今思えば、私には相当ハードルが高い曲だった。楽譜を見ても難しいのかそうでもないのかの判断もできなくなっていたのだ。全音のこの楽譜の難易度(かなり適当だという噂)はEだったらしい。実際は今の私が(たどたどしくはあれ)なんとか弾けるようになったくらいだから、そこまで難しくはないはず。せいぜいDくらいかな。

 

どうにかこうにかスローテンポで弾ける(と言っていいのか?)ようになったが、9月の地震後しばらくピアノから離れていて一カ月振りくらいで弾いてみたら、かなり前の状態に戻っていた。何度か練習すると少し前進するものの、また一週間も弾かないでいると難しい部分でてこずる。その繰り返し。そんなものだろう。一方で最近久し振りに弾いたところ、前は指がスムーズに動かなかった箇所がそうでもなくなっていたり、別の曲で練習を続けていた成果が見えることもある。

 

まだピアノを再開して半年なのに「継続は力なり」と言うのは大袈裟かもしれないし、どんなことでも初めのうちは進歩が大きいものだけど、高い山とは知らずに四つん這いで登頂し自信をつけたって感じ。これに気を良くして、また次の曲を物色するのだった。