昼間っから横になる派ですか?

心臓の具合が悪く、先日病院へ行った。 

症状は、就寝時に仰向けになると息苦しい(大きく息を吸っても酸素が入って来ないような感覚)というもの。腰から上を高くして寝ると楽なので、一カ月程そうしていた。息苦しさが強くなったら身体を起こしてしばらくすると治まる。昼間は掃除機をかけたりする程度の運動で動悸が激しくなる。

 

しばらく様子をみていたが良くならないので、持病でかかっている総合病院に予約の電話を入れた。症状を話したところ、主治医から循環器の医師に話が行き、直近の土曜日の午前中に無理矢理ねじ込んでくれたようで、感謝。

 

血液検査、エコー、心電図、レントゲンを済ませ、診察へ。

結果、心臓には問題ないとのこと。精神的なものと簡単に決めつけることもできないし、原因は何とも言えない、ということだった。すっきりはしないが、この数日前から症状がなくなっていたこともあり、心臓に異常がないなら、まあいいか、という気持ちになった。

 

担当の医師は検査結果を細かく説明してくれたし、4年前からたま~に心臓の調子が悪くなっていたいきさつを丁寧に聞き取ってくれた。後に誰もいなかったせいか、問診だけで20分程も時間を取ってくれただろうか。私の方が「先生は忙しいのに、こんなに時間を取っていいのかな。。。」とそわそわしたくらいだ。なのに、血液検査の結果が出るのに時間がかかり待ち時間が長くなったことを詫びられ、恐縮した。ここまで丁寧に診てくれた上で心不全ではないと言うのなら、これ以上調べても無駄だと納得した次第。

 

結果は同じでも医師の対応の仕方次第で患者の受け止め方は大きく変わるものだ。どんな仕事でも言えることだが、仕事ができるのと同じくらい誠実な態度が大事。最近の、特に若い医師は学生時代からそういうことを教育されているのか、横柄な医師って、いなくなったね~。

 

前置きが長くなってしまった。

問診中に「昼間、横になったときでも息苦しさはありますか?」と訊かれ「昼間、横になることはないのでわからないんですが。。。」と答えながら思った(普通、昼間っから横にはならないよね?まあ、先生は激務だから、たまにゆっくりできる日は疲れを癒すために昼間っから横になることもあるのかなあ)。すると、その夜たまたま読んだ本、穂村弘の「蚊がいる」にこんな話があった。穂村氏の友達が言ったそうだ。

 

以下、部分的に抜粋

「あたしは家では食べてるときと家事をしているときと外出前の準備をしてるとき以外は、基本的に横になっているのね。~中略~ みんなもそうかと思っていたら、そうでもないことが結婚して初めてわかったの。彼はほとんど横にならない。座ってる」

 

「座ってる」って(笑)、当たり前でしょ!と心の中で突っ込んだが、穂村氏も「みんなもそう」とは思わないが大抵くたっと横になっているそうだ。へ~。他人の日常生活って、聞いてみないとわからないものだ。私自身はどうしているかなと改めて考えてみたら、基本的に立っている。食べてるときとお化粧するときと車を運転しているときと、最近ではピアノを弾いているときと、時々親の病院に付き添って待合室にいるとき以外は立っている。それ以外は家事をしているからなんだけど(仕事はしばらく前に辞めたので)。座るのは夕食後の後片付けが終わってからだ。その代わり、それ以降は座りっぱなし。普通はそうじゃない?いやいや、そうでもないんだね、きっと。

 

蚊がいる (角川文庫)

蚊がいる (角川文庫)