ふたつのヘザー

f:id:blackiex:20151015175956j:plain

ヘザーの蜂蜜とヘザーのフレーバー・ティー。

蜂蜜は輸入食材店のジュピター、紅茶は2年前エディンバラでお土産に買ったもの。

f:id:blackiex:20151015175937j:plain

ヘザーと一緒に売っていたウィスキーとアザミのフレーバー・ティー。

この紅茶が減っていくのと共にイギリスも遠くなるような気がして、賞味期限的なものも無視し大事に少しずつ飲んでいる。

ほのかに紅茶以外の香りがするが、そもそもヘザーもアザミも元々の香りを知らないので何とも判断できない。

f:id:blackiex:20151015180025j:plain

ヘザーの蜂蜜(スペイン産)は色も味も個性的だ。

右のラベンダーの蜂蜜と比べてもわかるように濃い茶色で、味は蜂蜜というより黒砂糖。酸味もかなりある。その分、蜂蜜特有の味が目立たないので、蜂蜜が苦手な人は食べやすいだろう。

 

昨日、NHK BSの「世界で一番美しい瞬間」という番組でオークニー諸島スコットランド)のヘザーを取り上げていた。 

まず、私がいつもモヤモヤした気持ちでいたヘザーとヒースの違い。ヘザーとヒースは混同されるが別物で、地元の園芸店の人によると、葉のつき方や形状が全く違い、ヘザーはカルナ属でヒースはエリカ属だということ。確かに近くでみると葉は全然違う。しかし、このヘザー専門店でヒースも売っているというのが、やっぱりすっきりしない。植物辞典で調べると「ヘザー」の中に「カルナ」「エリカ」「ダボエキア」の三つの属があると書いてあった。要するにそういうことなんだ。初めから辞典で調べればよかった。。。

昔、オーク二―諸島ではヘザーで箒、かご、ロープまで作っていたのだとか。ここのピート(泥炭)は他の植物が生えないことからほぼ100%ヘザーでできているので、そのピートを利用して作ったウィスキー、「ハイランド・パーク」にはヘザーの香りがついているという。生活のいろんなところにヘザーが関わっていたのだ。

毎年ヘザーが満開の時期に、ストーブにくべるピートを掘りに行くのが恒例の行事だという一家が紹介される。作業の後はヘザーの上でピクニック。そのピクニックは一家の主人の即興の詩で始まる。趣があっていいなぁ。。。この人達の祖先はケルト人なのかヴァイキングなのかわからないが、イギリス連邦の中でも、スコットランド、(北)アイルランドウェールズの人達はちょっと夢見がち(?)な印象で魅力的。私はイングランドも大好きだけど、やっぱり別の国だと感じる。

 

ヘザーの蜂蜜はすごく一般的なんだとか。でもここのは私が買ったのと違って黄色。スペインのヘザーとは種類が違うせいだろうか。