薄々、そうなんじゃないかと思ってた

ピアノの演奏動画を見て、次に弾く曲を決めることが多い。難易度はあまり高くない曲を上手な学習者が弾いている動画がいい。プロのピアニストがあまりにも楽々と弾いていると難易度がわかりにくいし、単に下手な素人だと曲の良さがわからない。そもそも聴く気にならない。

よく見る動画の演奏法で気になることがあった。


中学生くらいかな?とても上手でうらやましい。

これを見て、ある一定の年齢以上のピアノ経験者なら手の形に違和感を覚える人が多いのではないかと思う。私がピアノを習っていた頃(1960年代後半から70年代)は”手の中に卵が入るような形”に手のひらをキープするようにうるさく指導されたものだ。しかし「ピアノの悩みを解決する本」によると、これはひと昔前の常識なんだそうだ(この本自体20年前に出版されたものだから、実際は大昔の常識なのかも)。最近のピアノ動画を見るようになってから、そうなんじゃないかって気がしてた。 

ピアノの悩みを解決する本 Vol.1 テクニック向上編 (月刊Piano BOOKS)

ピアノの悩みを解決する本 Vol.1 テクニック向上編 (月刊Piano BOOKS)

 

 

YAHOO!知恵袋でも手の形の質問は多い。

(ピアノ指導者に対する質問)ピアノを弾く時の手の形は昔は「卵をつかむ... - Yahoo!知恵袋

 

上の動画のように指を伸ばして鍵盤を押さえる弾き方だと、手の動きが滑らかで無駄がなく、効率が良さそうに見える。第一、力みがなくて楽そうなんだよなあ。今はこういう弾き方が主流というのも納得だ。辻井伸行も指の腹でぺたっと弾くよね。

 

とても弾きやすそうなので今どきの手の形を真似してみようと思うが、40年のブランクにもかかわらず、子供の頃身に付けた習慣はそう簡単には変えられない。なにしろ、”卵”になってないと手の甲をビシッと叩く先生についていたこともあったので。というかそれ以前に、私は楽譜から目を離して鍵盤の上を自分の手が動いているのをじっと見ていると目が回って訳がわからなくなるという不思議な体質(?)の持ち主でして。自分の手がどんな形でどんな動きをしているのかもよく観察できないのだ。だからかどうか、暗譜が何より苦手。手を見ながら弾いている人を見るとそれだけですごいと思ってしまう。私が手を見て弾けるのは「ねこふんじゃった」だけ。

 

話が逸れた。「常識だと信じていたことが、いつの間にかそうではなくなっていた」ってこと、あるよね~って話でした。